▲お役立ち情報/太陽光発電の電力確保量はケースバイケースブログ:2019/2/10
妻が旅行先で転び、左足を捻挫した。
翌日から私は会社を休み、
妻の車椅子を押して通院することになった。
このことは、
千葉にいる娘には内緒にすることにしていたが、
娘から外食の誘いがあったので、すべてバレてしまった。
次の日の8時、
娘が子猫を連れてやってきた。
私は玄関で迎えたが、一瞬別人かと思った。
二十年近くカンボジアにおり、ごく最近帰国していた。
電話でのやりとりはしていたが、久しぶりに見る娘であった。
「元気だったか」私がそう言うと、
「元気だわ。それよりも、ママはどう?」と、
娘は無遠慮に上がり込んできた。
妻は何度か外遊し、娘とよく会っていた。
娘は、叔母の若い頃に似ていた。
色白のふっくらとした顔で愛嬌がよく、
娘の私とよく話し合う機会があり、
お姉ちゃんのような感覚を起こさせる人だった。
早速介護する娘の顔を、私は何度も横目で見ていた。
「パパ、早く濡れタオル持ってきて。
それから、お昼が近いから、何か買ってきてよ」
私は急に、召使いになった。
少々腹が立ったが、老いては子に従え…と考えれば、理解できた。
娘には、生活力がみなぎっていた。
簡単な昼食後、テレビを見ていたが、
娘が先程から私を注視していることに気付いた。
「ねえパパ、白髪が増えたわね。横の方、耳の上のあたり、真っ白よ」
なんだ、そんなことかと思った。
そして娘を見て、娘もおばさんになっていた。
「今夜、外食しない?」
子猫を抱いた娘が、晴れやかな顔をした。
私は娘のように、手を挙げて賛成した。
「パパ、ズボンぐらい、取り替えなさいよ」
妻はブラシで、髪をとかしている。
その妻の後ろに、叔母が立っていた。